塩田千春
2015 第56回
ヴェネチア・ビエンナーレ
国際美術展

塩田千春は、ベルリンを拠点に活動し、大規模なインスタレーションで知られる作家である。本展では、日本館の展示室とピロティの2つの空間を統合するインスタレーション作品《掌の鍵》を展観した。

展示室内には、蜘蛛の糸のように空間を埋め尽くす赤い糸にたくさんの鍵が吊るされ、床にもこぼれ落ちた無数の鍵が置かれた。世界中から収集された18万個もの鍵が使われ、それらを受け止めるかのように設置された2隻の舟は、掌の象徴であるという。

ピロティ部分では、鍵を乗せた子どもの掌の写真や、生まれる前と生まれた直後の記憶について話す子どもを映した映像作品を展示した。

無数の鍵が象徴する人々の積み重なった記憶と、映像が語る子どもの誕生時の記憶という2つの記憶の物語が交差する日本館は、その圧倒的なヴィジュアル・インパクトにより、海外の様々な媒体に紹介された。

《掌の鍵》撮影:Sunhi Mang 写真提供:the artist ©VG BILD-KUNST, Bonn & JASPAR, Tokyo, 2021 and Chiharu Shiota
《掌の鍵》撮影:Sunhi Mang Courtesy of the artist ©VG BILD-KUNST, Bonn & JASPAR, Tokyo, 2021 and Chiharu Shiota
《掌の鍵》撮影:Sunhi Mang 写真提供: the artist ©VG BILD-KUNST, Bonn & JASPAR, Tokyo, 2021 and Chiharu Shiota
《掌の鍵》撮影:Sunhi Mang Courtesy of the artist ©VG BILD-KUNST, Bonn & JASPAR, Tokyo, 2021 and Chiharu Shiota
《掌の鍵》撮影:Sunhi Mang 写真提供:the artist ©VG BILD-KUNST, Bonn & JASPAR, Tokyo, 2021 and Chiharu Shiota

日本館 展示概要

タイトル
《掌の鍵》 – The Key in the Hand -
出品作家
塩田 千春
キュレーター
中野 仁詞
テキスト
主催
国際交流基金
特別助成
公益財団法人 石橋財団
関連リンク

第56回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展

総合テーマ
All The World’s Futures
総合キュレーター
Okwui Enwezor
会期
2015年5月9日~11月22日
すべてのテキストは当時の情報をもとに構成しています。
close閉じる