マザーズ 2000-2005 - 未来の刻印
2005 第51回
ヴェネチア・ビエンナーレ
国際美術展

写真家・石内都が、「過去の記憶を未来の刻印にすること」をコンセプトに、戦中〜戦後の激動の時代を生きた作家自身の母の肖像に迫り、身につけていた衣類や遺品などを写したシリーズ作品「マザーズ」を展開。一人の独立した人間として生きようとする現代女性の意識の変化をとらえている。

空間構成については、1986年以来カーペットに覆われていた日本館の大理石の床が、20年ぶりに元の状態へと戻された。これによって日本館の特徴ともいえる、展示室中央にある約2メートル四方のピロティに通じる穴が露わになる。石内はその空洞を利用してモニターを設置し、来訪者は床下を覗き込むかたちで鑑賞するというユニークな展示方法を採用。展覧会はこの“穴”を中心に、写真作品38点と壁面いっぱいに投影された映像作品によって構成され、作品・空間ともに、過去と未来が交差するコンセプトを体現した。

マザーズ 2000-2005 - 未来の刻印

日本館 展示概要

タイトル
マザーズ 2000-2005 - 未来の刻印
出品作家
石内 都
コミッショナー
笠原 美智子
テキスト
主催
国際交流基金

第51回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展

総合テーマ
The Experience of Art / Always a Little Further
総合キュレーター
Maria de Corral, Rosa Martinez
会期
2005年6月12日~11月6日
すべてのテキストは当時の情報をもとに構成しています。
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