今回キュレーターに選出された大西麻貴と副キュレーターの百田有希は「愛される建築を目指して―建築を生き物として捉える」 と題された展示を日本館にて企画する。 「愛される建築」を考えるとは、建築をハードとしての建物単体で捉えるのではなく、場所を取り巻く風景や営み、刻まれた記憶や物語とともに捉えることで、その意味を広げていく試みであると定義する。
大西と百田が長年にわたりともに取り組んできたこのテーマを、編集者の多田智美、デザイナーの原田祐馬をキュレーターチームに迎え、吉阪隆正設計によるヴェネチア・ビエンナーレ日本館という具体的な場にて実践するのが本展である。
専門性が異なるメンバーで構成される出展者が、テキスタイルやセラミック、ヴェネチアで廃棄された木材などを用いて日本館に応答し作り出す場、そこで生まれる空間体験を通して、本展は来場者に「愛される建築」の可能性について問いかける。
また、日本館を「生きた場」として育て続けることも本展のコンセプトの一つであり、展示期間中、ワークショップやトークイベントをはじめとした複数のイベントの実施を予定している。
日本館 展示概要
- 日本館テーマ
- 愛される建築を目指して ー建築を生き物として捉える
- キュレーションチーム
- 大西麻貴(キュレーター、建築家) | 百田有希(副キュレーター、建築家) | 原田祐馬(デザイナー) | 多田智美(編集者)
- テキスト
- 出展者
- dot architects(家成 俊勝、土井亘、池田藍、宮地敬子)(建築家) | 森山茜(テキスタイルデザイナー、アーティスト) | 水野太史(建築家、窯業家)
- 展示デザイン
- o+h(榮家志保、古澤周、伊郷光太郎、前本哲志)
- 編集
- MUESUM(永江大、羽生千晶)
- デザイン
- UMA/design farm(高橋めぐみ、津田祐果)
- 制作協力
- André Raimundo | 橋本亜沙美 | Atelier Tuareg(岡崎裕司) | Dept.(中村誠) | Good Job!センター香芝 | Julia Li | 笠原細巾織物(笠原直樹、伊代田秀樹) | Lighter but Heavier (片山浩) | 水野製陶園(水野吉興) | 水野製陶園ラボ(今井一貴) | moogabooga (高野真、小田文子) | 大鷲テープ工場 (大鷲義育) | 吉行良平と仕事(吉行良平) | 柴垣志保 | 進弘産業(伊藤誠宣、横山厚史、松田康宏、加藤貴志、Nguyen Thi Kim Tu、Nguyen Thi Yen Nhi) | SUPER-FACTORY + HIGURE 17-15 cas (佐野 誠、有元 利彦、田中 信至、木村 泰平) | 太陽工業(池田憲彦、平郡竜志) | たんぽぽの家 | 桂瑛 | 横浜国立大学大学院/建築都市スクール"Y-GSA" (長柄芳紀、武部大夢、 照井甲人、 上田望海、 松原周、 遠藤颯大、 神田柚花) | 井波吉太郎 | 平岩良之 | 多木陽介 | 高野 ユリカ
- 特別協力
- 吉阪正邦 | 齊藤祐子
- 資料提供
- 吉阪隆正+U研究室 | アルキテクト | 文化庁 国立近現代建築資料館 | 彰国社 | 勁草書房 | 建築資料研究社 | 早稲田大学建築学教室本庄アーカイブス
- 主催
- 国際交流基金
- 特別助成
- 公益財団法人 石橋財団
- 協賛
- 株式会社マザーハウス | 三協立山株式会社 | 伊東豊雄建築設計事務所 | カリモク家具株式会社 | 名古屋モザイク工業株式会社 | S&R Evermay / Sachiko Kuno Philanthropic Endowment | 株式会社シェルター | 鹿島建設株式会社 | 株式会社大西熱学 | 田島ルーフィング株式会社 | 株式会社竹中工務店 | Amame Associate Japan株式会社 | 大光電機株式会社 | 株式会社フェニクシー | 太平ビルサービス株式会社 | 石川建設産業株式会社 | 合同会社ヴォーチェ | 横浜国立大学 | 横浜国立大学大学院/建築都市スクール"Y-GSA"
- 協力
- 太陽工業株式会社
第18回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展
- 総合テーマ
- The Laboratory of the Future
- 総合キュレーター
- Lesley Lokko
- 会期
- 2023年5月20日~11月26日
- 関連リンク